特許事務所・弁理士の選び方

近年、スタートアップやベンチャー企業では、技術を知財で保護しようという意識が高まっているように思います。しかし、スタートアップやベンチャー企業では、法務や知財の組織を社内に作ることは、人数的に非常に難しいと思います。そうなると、外部の専門家にお願いすることになるかと思います。知財の専門家として筆頭に上がるのは弁理士ですが、日本の弁理士は1万人を超えており、探そうと思えばすぐにたくさん見つかる状態です。そこで、自分なりに、どういった弁理士にお願いをすることが望ましいのか考えてみました。もちろん、これに当てはまらないけれど優秀な弁理士もたくさんいることを私は知っています。あくまで一つの参考例としてみてください。

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自社の技術分野と弁理士の専門分野とが近いこと

自社の技術と、弁理士の専門とする技術と、が近いことが重要だと考えます。技術分野を細分化するときりがないですが、大きな特許事務所では、大きく3つの技術分野に分けていることが多いです。3つの技術分野とは、電気、機械、化学です。電気は電気回路や制御等の電気信号によって動作させる発明の総称です。ソフトウェアやIT等も電気に含まれます。機械は、ネジやギア等を組み合わせた機械に関する発明の総称です。日用品も機械に含まれます。化学は、薬や食品等の物質や素材に関する発明の総称です。再生医療等も化学に含まれます。大抵の弁理士は、この中の1つか2つに長けています。私の場合は、一番得意な技術が電気で、次が機械です。このため、自社の技術が電気、機械、化学のどれに属するのかを考えて、その分野を専門とする弁理士に依頼するのが良いでしょう。

大企業の案件を継続的に受けたことがあること

大企業の案件を継続的に受けたことがあるのは重要だと考えます。大企業は、たくさんの特許を出願するため、出願数に比例して多くの特許事務所に出願を依頼しています。そして、たくさんの明細書を見ています。だから、大企業は弁理士の腕を見極める力を持っています。能力のない弁理士は担当から外されてしまいます。このため、大企業の案件を継続的に受けたことがあるというのは、担当を外されることなく仕事をすることができる腕を持った弁理士であると言えます。大企業は、たくさんの案件を処理するから、あまり品質は関係ないという意見もあるかもしれません。ただ、私が特許事務所にいた頃、大企業や中小、ベンチャー企業を担当させて頂きましたが、品質は会社の規模よりも個人の考え方の方が大きかったように思います。

知財部を経験したことがあること

知財部の経験は、スタートアップやベンチャー企業に重要なことだと思います。なぜなら、知財部を経験したことがある弁理士は、知財部の動きを知っているからです。企業経営に伴う知的財産の問題について、知財部はどうやって対処してきたか。それを知財部を経験していれば知ることができます。一方で、知財部を経験したことがない弁理士は、知ることができません。もちろん、書籍や論文である程度まで勉強することは可能ですが、全ての弁理士が勉強しているとは限りません。スタートアップやベンチャー企業には知財部がないため、特許事務所は知財部的な仕事を求められることがあると思います(実際ありました)。このような場合、より精度の高い助言ができるのは、やはり知財部経験者ではないかと思います。

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