意匠登録出願から特許出願への出願の変更とは?

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出願の変更の定義

出願の変更とは、出願日をそのまま維持しながら、特許、実用新案又は意匠等の他の出願の形式に変更することを言います。

相互に出願の変更ができる範囲

出願の変更は、以下のようなパターンで可能です。
特許から実用新案への変更。
特許から意匠への変更。
実用新案から特許への変更。
実用新案から意匠への変更。
意匠から実用新案への変更。
意匠から特許への変更。
なお、実用新案から特許への変更は、登録済みの実用新案権でも可能です。

意匠登録出願から特許出願への出願の変更のメリット

意匠登録出願から特許出願に出願を変更するメリットは、出願した後に意匠よりも特許で権利をした方が良かったと気が付いた場合に、意匠登録出願の出願日で特許出願の審査を受けられることです。
意匠登録出願を取り下げて特許出願をやりなおした場合、出願日は特許出願をした日になります。
しかし、出願の変更をすれば、意匠登録出願日に特許出願したものとみなされて審査を受けることができます。

意匠登録出願から特許出願への出願の変更のデメリット

意匠登録出願から特許出願に出願を変更するデメリットは、その意匠登録出願で意匠権を取得できなくなることです。意匠登録出願を特許出願に出願の変更をした場合、その意匠登録出願は、取り下げられたものとみなされます。このため、意匠権を取得することができなくなります。

意匠から特許に出願の変更をするための要件

出願人が一致していること

意匠登録出願の出願人と、特許出願の出願人とが、出願の変更をする時に一致していることが必要です。もし、出願人が一致してない場合には、出願が却下されます。
 参考:特許・実用新案審査基準 第VI部 特殊な出願 第2章 出願の変更(特許法第46条)

出願を変更できる時期であること

意匠登録出願から特許出願に出願を変更することができる時期であることが必要です。具体的には次の2つの時期のいずれかに該当する場合には、意匠登録出願を特許出願に変更することはできません。
 ・意匠登録出願の最初の拒絶査定の謄本送達日から 3 月を経過した後
 ・意匠登録出願の日から 3 年を経過した後
なお、下図のように、意匠登録出願の日から3年を経過した後でも、最初の拒絶査定の謄本送達日から3月以内であれば、出願の変更をすることができます。この場合、通常の審査請求期間である3年を経過しておりますが、出願の変更の日から30日以内であれば審査請求することも認められています。

時期的な要件については、他にも延長の規定等もありますので、気になる場合には弁理士に確認してみてください(上記のお問い合わせからでもOKです)。

出願の変更が要件を満たさない場合の取り扱い

意匠登録出願を特許出願に出願変更をしたときに、上述の要件(出願人、時期)を満たさなかった場合、その出願が却下されます。
また、出願人や時期の要件をみたした出願の変更であっても、元の意匠登録出願とは同一性を保っていない出願である場合には、元の意匠登録出願日に出願した(遡及効)と認められず、出願の変更をした日が出願日として扱われるようです。

意匠登録出願から特許出願への変更の事例

意匠登録出願から特許出願への変更の事例は、少ないですがあります。
久保田鉄工株式会社(現:株式会社クボタ)が行っています。
詳しくは、こちら(意匠登録出願から特許出願に変更された唯一かもしれない事例)で紹介しています。

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