海賊版を販売すると逮捕されます

先日、偽ブランド品のTシャツをフリマアプリで販売目的で所持したため逮捕されたという事件がありました。
逮捕された人が、グローブライド株式会社(旧:ダイワ精工株式会社)の商標権を侵害したようです。
参考:釣り具メーカー「DAIWA」の偽ブランド品を販売目的で所持 親子2人を逮捕
商標(たぶん):デイ
偽ブランド品とは、正規品の知的財産権を侵害した品物です。
偽ブランド品は、海賊版とも言います。
海賊版は海外等で安く入手しやすいようで、海外で安く仕入れたものを、国内で正規品よりも安く売ることで稼ごうとする人もいるようです。
ただし、これは他人の知的財産権を侵害する違法行為ですのでやってはいけません。逮捕されます。また、実際には販売しておらずとも、販売目的で「所持」するだけでもダメです。

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正規品を安くすればよいわけじゃない

正規品を安くすれば海賊版は出てこない。海賊版が出てくるのは、正規品が高いからだ!
もしかすると、このようなご意見をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、このようなご意見をお持ちの方は、正規品がなぜ海賊版よりも高いのかおわかりでしょうか?
正規品が高いのは、正規品メーカーががめついからという理由ではありません。正規品メーカーは、製品を製造・販売するために膨大なお金を投資しているからです。
例えば、被害にあったグローブライド株式会社は、毎年10億円以上の研究開発費や、各種の投資をしています。

上記のグラフは、グローブライド株式会社が公開している情報に基づいて作成しています。
参考:グローブライド株式会社の設備投資額等
製品を製造販売するためには、これだけのお金がかかっています。
グローブライド株式会社は、他にも営業費用や、事業所家賃等の経費も払っていると思います。
そして、製品の価格には、これらの投資を回収するためのお金も含まれています。
このため、正規品メーカーがむやみに製品の価格を下げると、上記の投資を十分に回収することができなくなり、次の新製品を作れなくなります。
正規品メーカーは、売上・利益を伸ばすことができず、業績悪化、やがて倒産してしまいます。
困るのは、正規品メーカーだけではなく、消費者も困ります。

海賊版が安い理由

一方で、海賊版は、上記の投資はほとんど必要としません(製造設備への設備投資位は必要かもしれませんが)。
なぜなら、既成の正規品と同じもの(あるいは正規品よりも見た目は同じだけど低品質なもの)を作ればよいからです。
このため、海賊版の製造販売者は、研究開発等の費用の分だけ安く製造・販売することができるのです。
でも、それは正規品メーカーの利益を奪う不正な行為です。
海賊版が売れた数だけ、正規品メーカーの売上や利益が損なわれてしまいます。

海賊版の販売は刑事罰(逮捕)の対象

海賊版の販売は、日本の法律では刑事罰の対象にしています。
刑事罰とは、罰金や懲役等のお馴染み(?)の罰則です。
罰則の内容は、逮捕された後に起訴されて、裁判で判断されます。
罰則は、裁判官によって自由に決められるわけではなく、法律で定められています。
海賊版等の知的財産権の侵害に関する刑事罰は各法域に規定されています。
例えば、今回の事例のように商標権を侵害した海賊版の罰則は、商標法に規定されています。
商標法では、刑事罰は10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、又はこれらを併課されます(商標法78条)。
また、法人等には、さらに重い3億円以下の罰金が課されます。
このように、商標法では、法人による偽ブランド事件の抑止力を十分にするために、法人が侵害をした場合、より重たい罰則を課すように規定されています。

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